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HISA DENTALCLINIC
DIRECTOR’s BLOG

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生後1か月の赤ちゃんの下あごに、歯のようなものがあります

歯科に関して

先日、生後1か月の赤ちゃんの下あごに、歯のようなものがありますが診ていただけませんかと電話がありました。
赤ちゃんの乳歯は、一般に6~8か月頃に 下顎の前歯(乳中切歯)が生えてきますが、生まれたときに すでに生えている歯、あるいは 生後間もない赤ちゃん(生後2か月以内)に 生えてくる歯(新生歯)も含めて 総称して「先天性歯」と呼んでいます。
先天歯の 発生頻度は、1000人のうち、1人か2人くらいの割合と報告されています。
舌の裏側に 歯があたって潰瘍(リガフェーデ病)を起こしたり、お母さんの乳首に 傷がつき、授乳に支障をきたすことがあります。
先天性歯は多くの場合、白くきれいな歯ではないことが多く、歯の構造が完全でなく、茶色がかった色をしていたり、表面に凹凸があったり、ざらざらして表面のエナメル質が薄くもろい性質をしています。
また、根が未完成で しっかりとはえていないことも多く、グラグラゆれる状態のことがあります。
そのため、自然に抜けて 赤ちゃんが誤飲するのを防ぐために 抜歯する場合もあります。
もし、しっかり生えていて 授乳に影響が無ければ、なるべく そのまま様子を見ます。
赤ちゃんの舌の裏側に 歯が当たることにより、潰瘍(リガフェーデ病)を引き起こすことがあります。リガ-フェーデ病とは、先天性歯の尖った切縁で 慢性的に口の中が刺激を受けることにより 褥創性潰瘍と 反応性の線維性肉芽組織が増殖するものです。
その痛みで 母乳やミルクの飲みが悪くなったり、授乳時に 歯の先端が尖っているため ママの乳首を傷つけてしまうとき 、またはその恐れのあるときは、歯の先端のとがった部分を 削ってなめらかにしたり、歯科材料で歯の形を変えたりします。
そして、半年に一度ぐらい観察して、ある程度の年齢になってからX線写真を撮影して、歯の数の確認をします。
ほとんどの赤ちゃんでは先天性歯は過剰歯のことが多く、歯の先天性欠如は少ないようです。