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HISA DENTALCLINIC
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口腔扁平苔癬

その他

口腔粘膜に白くレース状・波状に白線ができる疾患で、中年女子に多くみられるのが扁平苔癬です。
近年、口腔扁平苔癬と口腔カンジダ症(憎悪因子の一つとされている)との関連についても注目されています。
扁平苔癬は口腔粘膜の角化異常を伴う炎症性病変です。
病変は、しばしば両側性・対称性に生じ、頬粘膜、歯肉、舌に好発します。
網様型は頬粘膜によく見られ、わずかに隆起したレース状・波状の白線です。
びらん型は、頬・舌・歯肉を含む口腔粘膜のどの部分にも起こります。罹患部位の表層が失われているため、明るい赤色を呈します。
多くのびらん型は飲食時の不快感(特に、熱いもの、冷たいもの、酸性のもの、スパイスの効いたものに対して)を伴います。
重症型では、潰瘍が形成され、飲食時以外でも疼痛を伴うことがあります。
臨床的特徴として、圧倒的に50歳代以上の女性に多く、80%以上が歯列咬合面に相当する頬粘膜や歯肉に多く生じます。
原因としては、アレルギー、特に歯科用金属によるものや遺伝的素因、自己免疫疾患、ストレスなどの精神的因子、さらに代謝異常などが考えられていますが、正確な原因は不明です。
治療は疼痛がない場合には経過観察の場合もありますが、一般的にはステロイド剤の塗布やスプレー、ビタミンA製剤の内服、歯科用金属が原因の場合は、セラミック、チタンや金などの貴金属に置き換える必要性があります。
しかし、一度良くなっても再発を繰り返す慢性疾患です。たとえ病変が消失しなくても、病変が縮小し自覚症状がない状態が続くかぎり問題がありません。
また、バランスの良い食事や運動、ストレス軽減といった健康的なライフスタイルを実行することも有効です。