妊娠中に、矯正治療を開始する方はおりませんが、矯正治療中に妊娠してしまう方は結構います。
妊娠中は、通常と比較して歯を動かすことが容易であるという報告もあり、矯正治療を継続する上で問題はないと考えられます。
ただし、つわりの程度によって歯ブラシがおろそかになる可能性があります。
ホルモンの影響によって歯肉炎を引き起こしやすくなります。
人によっては間食をよくするようになります。
これらはいずれも口腔内の衛生状態に影響を与えます。
また、X線写真の撮影を控えたりします。さらに、抜歯などの外科的処置は控えた方が望ましいと思います。
毎月、来院することが無理であれば、調整で来院した際に、ワイヤーを外した状態で、徹底したクリーニングを行っています。
つわりがひどくなく、定期的に来院できる場合は一般の方と同じ予約間隔で治療を行います。
ただし、出産の前後は1~2か月通院をお休みすることになります。
結論として、矯正治療を理由に出産を見送る必要性はないと思います。
矯正治療中に患者様が妊娠した
歯科臨床
- 2016年4月14日