日曜日にマウスガード製作実習講習会に出席してきました。
この講習会に出席する動機は、試合中ホッケーのスティックが顔面にあたり、2本の永久歯を失った高校生の来院でした。マススガードをもう少ししっかりと製作できるようになろうと思ったからです。
この講習会で以前私が思っていたことと違っていた事柄や、ためになった事柄についてお話しします。
①吸引形成型装置の方が加圧形成型装置よりシートが薄くなってしまうと考えていました。
そのため、加圧形成型のエルコプレスの方が吸引形成型装置よりシートの厚みの減少が少ないと思い、矯正用のツースポジショナーやマウスピースの製作に使用してきました。しかし、これはどちらも薄くなり、大差ないということでした。
②加圧形成型の方がマウスガードを非常に精密に製作できると考えていました。
そのことは正解でしたが、精密すぎて歯冠乳頭部にシートが入り込み、歯肉を押してマウスガード装着後痛みを訴えることがあるので、むしろ積層しないのであれば吸引形成型で製作した方がよいということでした。
③2層法で製作する場合、1層目を吸引形成型で製作し、2層目を気泡が入りづらい加圧形成型で製作するとよいということでした。さらに、吸引と加圧ができる装置があることを初めて知りました。
④吸引形成型装置で製作する場合、切歯唇側の厚みが薄くなりやすい。
そこで、模型の位置を唇側が中央部に位置するくらいに置き、シートを軟化して模型に被せてからシートの上から模型を切歯の方に押して、模型をシートの中央に移動させてから吸引すると、比較的切歯唇側の厚みが薄くならないということでした。
⑤EVAシート1枚で製作する場合5,250円、MG21シートの場合8,000円ぐらい、2層法で製作する場合13,000円ぐらいで患者さんに製作してあげているということでした。
⑥仕上げは、スーパーシートやフィニッシング液を使用していました。
⑦下顎咬合面の印記は、犬歯遠心部に割りばしを噛ませた咬合挙上状態でバイトをとり、そのバイトで模型を咬合器に付け、圧痕を付けるということでした。
以上が、講習会に出席しての収穫でした。
マウスガード製作実習講習会に出席して
歯科臨床
- 2016年2月14日