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HISA DENTALCLINIC
DIRECTOR’s BLOG

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閉塞性睡眠時無呼吸症

歯科に関して

先日、日本大学教授の外木先生と太田総合病院の有坂先生のお話しを聞きました。
まず、睡眠時無呼吸症候群が閉塞性睡眠時無呼吸症という名称に変わったということでした。
以前に、ブログで睡眠時無呼吸症候群について触れていますので、ここで訂正させていただきます。
また、口腔内装置(OA)は、主にいびき症の方や軽症の無呼吸症の方に使用すると思っていましたが、AHIが20以上の重度な方でも最初から使用してかまわないということでした。
そして、たとえば、友達と旅行に行って、閉塞性睡眠時無呼吸症の方が寝る際に、経鼻的持続陽圧呼吸装置(CPAP)を付けると、お前それ何だと質問され恥ずかしい。それに、比較して、口腔内装置(OA)は友達にわからないように装着でき、携行性に優れているというお話しでした。
その口腔内装置(OA)は、日本ではまだ閉塞性睡眠時無呼吸症の装置として、第一選択の経鼻的持続陽圧呼吸装置(CPAP)に比較して少ないですが、アメリカでは逆に80%の人が口腔内装置(OA)を使用しているということでした。
その装置を作成する際に、下顎前方位を決めるためにジョージ・ゲージを使用して、今までは最大前方位の60~70%の位置で決めていましたが、患者にいびきをかかせて、いびきが消えた位置で製作することが望ましいという話でした。
しかしながら、自分でいびきをかけない患者様の場合は無理ですが、よい方法だと認識しました。
また、口腔内装置(OA)を製作する前に、効果がある人かどうかの判断として、鼻呼吸ができる人(できない人は耳鼻科的疾患の治療を優先する)、70歳以下の人、吸気のみのいびきの方、顔が扁平で、頭部X線規格写真でSNA 、SNB、 Fxが小さい人が望ましいということでした。
さらに、閉塞性睡眠時無呼吸症の可能性のある方を専門の医師に紹介する場合に、患者様に経鼻的持続陽圧呼吸装置(CPAP)などの治療が必要になること、生命保険の料率が変わること、職業としてドライバーの人の場合には仕事ができなくなる恐れがあるので注意するようにとのことでした。
アメリカでは、小児のうちから上顎を側方拡大することで、AHIの改善がみられているということで、日本でも将来的には小児からの閉塞性睡眠時無呼吸症の治療が始まると可能性があると考えられました。