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HISA DENTALCLINIC
DIRECTOR’s BLOG

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訪問診療について

歯科に関して

私は、現在、在宅診療を一切行っていません。
その理由は、現在なお多くの患者様が来院してくださり、自分の診療所だけで精一杯だからです。
入れ歯一つを例にしても、診療室で十分に入れ歯の調整をする器械や照明等があっても、私の調整が不十分で後日来院する患者様がいるのに、寝たきりの患者様に対して、満足の行く診療ができると思われません。
また、訪問診療用の器械を歯科医師会から借りなければ診療ができないということです。
先日、日本歯科大学の菊谷先生の話を聞く機会がありました。菊谷先生は現在小金井にある日本歯科大学口腔リハビリテーションセンター多摩クリニック院長を務めています。
先生のお話しの中で、摂食障害の患者様のお話しをお聞きしました。
咀嚼とは摂取した食物を歯で咬み、粉砕することと考えていました。
ところが、菊谷先生のお話しをお聞きすると、食物を視覚や臭覚で認識し、口唇や前歯で食物の硬さを判断し、粉砕が必要なものに関しては臼歯へ持っていき、右側や左側の臼歯へ舌の動きで移動させながら食物を粉砕し、さらに粉砕した食物を舌で集め、嚥下行動に移るということでした。
このお話しで、舌の動きが非常に重要であることを認識しました。つまり、舌が粉砕した食物を集めることができなければ正しく嚥下ができないわけです。
また、嚥下のメカニズムでは食べ物や飲み物がスムーズに食道へ送り込まれるように、0.5秒の間、食道の入り口が開き、同じタイミングで反射的に気管の入り口のふた(喉頭蓋)が閉まるようになっています。
何らかの原因でこのタイミングがずれると誤って食べ物が気管に入ってしまいます(誤嚥 )。
誤嚥を予防するために、食物が飲み込みやすいように、食物にトロミをつけるなど飲み込み易い食形態にする工夫がされているということでした。
つまり、これらの運動障害性咀嚼障害を正確に判断し、その患者様にあった食事を指導できる歯科医師が少ないということでした。
現在、訪問診療に行っている歯科医師の多くは、ただ入れ歯をつくりに行っているだけという批判もあります。
今後、自分の診療室の来院患者が減ったから、訪問診療をやろうかではなく、訪問診療を専門とする多くの若い先生に出てきてほしいものです。

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