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HISA DENTALCLINIC
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粘液嚢胞

歯科に関して

唾液を分泌するのはおもに大唾液腺(耳下腺、顎下腺、舌下腺)ですが、そのほかに唇や舌、頬粘膜にもたくさんの小唾液腺があります。
小唾液腺は1~2mmくらいの大きさで、大唾液腺には及びませんが、唾液を分泌し口の中の粘膜を湿らせておく役割があります。
粘液嚢胞とは、小唾液腺や舌下腺からの唾液の分泌が障害され、周囲の組織中に唾液が溜まって生じる嚢胞(袋)です。
原因としては口内炎や粘膜を噛んだりした粘膜の傷が治癒するときに、唾液を出す管が詰まってしまうことによって生じると考えられます。
年齢的には10歳未満から30歳代までにほぼ均等して多く、50歳以後の発症は少ないようです。
性差は基本的にはないと考えられますが、受診頻度でみるかぎり10歳代までの若年層では女子のほうが多いようです。
粘液嚢胞は下唇に生じることが最も多く、直径5〜15mmの丸くて軟らかい腫瘤です。嚢胞のなかには唾液がたまっており、淡黄色の澄んだ粘稠な液体です。
嚢胞は大きくなると青紫色になり、血管も透けて見えるようになります。
自覚症状は、何となくはれている感じがするだけです。噛んだり針を刺してたまった唾液が流れ出すと、はれは消えますが、数日で再びはれてきます。
治療は局所麻酔をして、嚢胞だけでなく原因になった小唾液腺も切除します。また、レーザーを使った方法もありますから、先生にお尋ねください。
粘液嚢胞