毎日、患者様の口の中をのぞき、歯の治療をしています。最近では舌の状態を診るようにしています。
健康な舌は淡い赤色をしています。あなたの舌は何色ですか。また、舌苔や舌の性状により健康状態がわかります。
1.舌の異常な赤色は身体に熱がこもっているサイン
舌の周囲(舌の端にあたる部分)がイチゴ色に赤くなっている場合、風邪を引いているか、自律神経が乱れている場合があります。また、舌が肥大していたり、舌苔が厚く積もって白っぽくなる症状と一緒に現れることがあります。
舌が全体的に特に赤い場合、舌全体が赤く、舌苔がまったくない場合は水分が不足しており、体内に余分な熱がたまってほてり、のぼせ、めまい、耳鳴り、生理不順などの更年期障害があらわれることがあります。
舌の先端は心臓や肺と繋がっており、先端が赤いのは高血圧や睡眠障害になる危険性をあらわしています。ストレスがたまっている場合があります。
舌体の色が赤く、舌苔が厚く黄色い。消化器が湿熱に犯された場合にみられ、慢性胃腸炎、胃酸過多、便秘症にみられます。
舌苔が少し赤い。舌苔がところどころ剥がれている。このような舌を地図状舌といい、胃腸が弱く、身体の中に熱がたまっており、栄養のバランスが悪かったり、体内のビタミン不足だったりします。
2.舌が白く、舌苔がべったり、舌の色が白いのは身体が冷えているサイン
舌体が軽度に肥大し、舌苔は薄く白い。舌の周囲に歯痕がみられ、舌の先と周辺に赤い斑点があり、虚弱体質で身体が冷えやすい人に見られる舌です。風邪を引きやすい傾向にあります。
舌が白く、奥の方位に歯痕が付いているような場合、内臓の機能が弱っている可能性があります。身体にエネルギーがない状態で、むくみや無気力、めまいの症状がでるおそれがあります。
白い舌苔がべったりと付着している場合は身体が冷えている場合が多く、水毒症という水分の摂り過ぎが問題となっている可能性があります。この場合も歯痕が著名にあらわれ、食欲不振や下痢などが現れることがあります。
3.青紫、黄色の舌苔・斑点が出たら危険のサイン
舌体が肥大して歯痕が著明で舌苔が厚くて黄色い。暴飲暴食による消化器系の湿熱、慢性胃炎、脂肪肝、アレルギー疾患に良く見られます。
舌の色が青紫であったり、舌の奥の舌苔が黄色に染まっている、あるいは斑点がある場合には、心臓を悪くしている可能性があり、狭心症や循環器系の病気を患っている可能性があります。自覚症状がなくても、すぐに病院へ行ってください。
舌全体に強い赤みがあり、舌苔が黄色に染まっている場合は感染症にかかっている可能性があります。発熱や肺炎が現れる可能性があります。迷わずに病院へ行くことをお勧めします。
下の写真は裂紋(ひび割れ)があり、体内の体液不足が考えられ、また、舌苔が偏在しているもので中央から向かって左下は舌苔がなく、体力低下の状態を示すと思われます。
舌でわかる健康状態
歯科に関して
- 2015年7月20日