一般的には、口内炎は口の中に白い円形の小潰瘍ができるアフタ性口内炎のことです。
口内炎ができる原因は、体力が落ちたとき、全身的な疲労が激しいとき、体内の栄養(特にB2・B6)が不足したとき、胃腸が弱っているとき、ストレスを過剰にうけたとき、あるいは入れ歯や詰め物が当たる刺激や自分で唇などを噛んでしまったなどの物理的刺激によりおきやすいと言われています。
これらの原因の中で、口内炎を繰り返す人は胃腸が強くない人が多いようです。ストレスを多く受けた場合に胃がキリキリと痛むといいます。ストレスは胃を痛め、そのサインとして口内炎ができると考えられます。
この口内炎は辛いものや熱いもの、果汁の汁などがしみて、小さいながらも激しい痛みを感じます。
もし、口内炎ができた時は、まず刺激物をさけ、口の中を清潔に保つように心がけてください。
とくに治療をしなくても2週間以内に自然治癒しますが、歯科医院ではステロイドの軟膏を処方します。また含嗽剤(うがい薬)を出します。場合により、炭酸レザーやエルビウムヤグレーザーなどで潰瘍部分を焼く方法などを行います。
もし、2週間以上口内炎が治らない場合は、以下の病気の可能性があります。
1つ目の口内炎を伴う病気は、ベーチェット病です。原因不明の病気として知られる、自己免疫疾患の一種で、失明に至るリスクも伴います。
2つ目の口内炎を伴う病気は、糖尿病です。もし、糖尿病があり、口内炎を繰り返すようであれば、糖尿病専門医への受診をお勧めします。
3つ目の口内炎は関節リュウマチ、バセドウ氏病、シェーグレン症候群などの自己免疫疾患で、免疫が過剰反応することで起こる病気の総称です。
4つ目の口内炎は手足口病です。主に子供がかかる病気で、高熱を出すこともあります。口にできた小水疱がつぶれ、口内炎のような痛みを伴います。
これらの場合は皮膚科、糖尿病科、アレルギー内科、膠原病内科などの受診をお勧めします。
また、ごく稀ですが、口内炎だと思っていたものが口腔ガンだったという場合があります。なかには、口の中に癌はできないと思っている方もいます。ガンの初期症状が白板症という白い病変のこともあります。2週間以上治らない場合はすぐに病院に行ってください。
下の写真は74歳の女性で、犬歯部で誤って唇を噛んでしまってできた口内炎です。たびたび起こる時はかみ合わせの調整が必要です。
口内炎
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- 2015年6月20日