AEDの設置に伴い、歯科治療時の全身異常についてお話しします。
血管迷走神経反射は、過度のストレス(痛み、不安、緊張等)から迷走神経が緊張して生じます。
末梢血管は拡張し、空隙な血圧低下を招き、心臓に対して抑制的に使用し、徐脈をきたします。重篤な場合は意識喪失に至ります。
対処法として、トレンデレンブルク体位をとらせ、酸素吸入を行います。また、静脈を確保し、硫酸アトロピンの静注やエフェドリンの静注を行います。
アナフィラキシーはきわめて重篤な即時型アレルギー反応です。
アナフィラキシーは特定の抗原に感作された生体がその抗原に再度曝露されると、肥満細胞から化学物質される結果生じます。症状は多彩です。
原因物質として、麻酔薬、鎮痛剤、抗菌剤、ハチ毒、食物などがあります。
ステップ1は筋中対応の準備をして、原因物質の投与中止、ステップ2はアドレナリン筋注を行い、ステップ3で病院搬送を行います。
アスピリン喘息とは、アスピリンだけではなく、種々の酸性非ステロイド性消炎鎮痛剤(non-steroidal anti-inflammatory drug:NSAID)により誘発される喘息のことです。
投与後10分前後から数時間以内に発症し、重症で、意識障害やショックなどを伴い、致死的なこともあります。
症状として、重症発作状態、紅潮、鼻閉、鼻汁、下痢、腹痛などを起こします。
対処法としては酸素吸入やアドレナリンの皮下や筋注射を行います。
歯科で使う薬剤では、酸性非ステロイド性消炎鎮痛剤としてロキソニンが代表的薬剤で、アスピリン喘息の方にアセトアミノフェンのカロナールを処方するようにしています。
いずれにしても、このようの全身異常を引き起こさないように診療を心掛けます。
歯科治療時の全身異常
歯科に関して
- 2018年2月12日