60歳女性の21単独歯の上部構造の製作についてお話します。
前回、単独歯の上部構造を2重構造(スクリュー止めのアバットメントおよびセメント合着タイプの上部構造)で製作しました。
しかし、チタンベースを使用した場合でもアバットメントのスクリューが緩んでしまいました。
スクリューのアクセホールの位置をモニターで確認してから、上部構造に穴をあけてスクリューを締め直しました。
この経験から単独歯の場合は、やはりスクリュー止めの一重上部構造とすることとしました。
今回削り出すブロックは穴あきのIPS e.max CA D inLab LT A3を使用しました。またTi- baseはノーベルバイオケアB4.1を使用しました。
ベーシックプログラムにスクリューリテインを入れていただいたので、早速使ってみました。プレミアムに比べて操作が少なくなりました。
まず、光学印象は上顎、下顎、頬側および上顎歯肉マスクを採ります。頬側はこのぐらいの領域で問題ありません。
次に、ベースラインを決定します。
その後、修復物の軸の設定を行います。今回は、まったく角度を付けずにインプラントの長軸方向にアクセスホールを設定しました。
設計は11の補綴物もやり直したいという希望があるので、21だけの補綴では歯冠近遠心幅径がかなり広くなるので、21と11の幅径を合わせるように21の近心にはスペースを設けました。
最後に、ミリングを行います。
出来上がった上部構造をクリスタライズ、グレーズ、ステインを行い、チタンベースを接着し完了となります。
単独歯上部構造の製作
歯科に関して
- 2017年2月14日