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HISA DENTALCLINIC
DIRECTOR’s BLOG

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歯の痛み(6)歯槽粘膜の痛み

歯科に関して

歯槽粘膜における痛みは、通常、びらんや潰瘍を生じる疾患に関連しています。
ここでは最も頻度の高いアフタ性口内炎とカンジダ性口内炎と舌痛症について概説します。
アフタ性口内炎は自己免疫によるといわれ、ストレスによって悪化します。
潰瘍形成までの2~48時間前には灼熱感があります。
病変は0.3~1.0 cmと小さいですが、強く痛みます。
軽いものでは10日以内に治癒し、痛みの強度も中等度くらいまでです。
より重篤な場合、深い複数の潰瘍が形成され、極めて痛みが強く、発音や食事に困難が伴います。
この場合1ヶ月ほど治癒に要することもあります。
治療は,対処療法であり、潰瘍を機械的に覆う貼付物を使用するか、あるいはステロイド軟膏やテトラサイクリン軟膏を塗布します。
また、その一種であるカンジダ性口内炎は、長期に渡る抗真菌剤の投与や免疫能の異常を原因として疑います。
頭頚部への放射線療法は、口腔内全体の急性の粘膜炎を生じることがあります。
また唾液分泌の減少は口腔粘膜の慢性痛や不快感を生じます。
口腔粘膜の灼熱感、特に舌の灼熱感は、貧血のような全身疾患によって生じます。
これらは通常,舌の表面の形の変化を伴います。
しかしながら,口腔内や舌に灼熱感を訴える50~70才の女性において、口腔内に原因となる変化を認めないことがあります。
これらは舌痛症を呼ばれ、神経学的、あるいは心身医学的対処が必要となる場合があります。