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HISA DENTALCLINIC
DIRECTOR’s BLOG

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歯の痛み(2)歯髄の痛み

歯科に関して

歯が原因の歯の痛み、歯のまわりの痛みの中で、最も激烈かつ典型的なものは歯髄の痛みです。
歯の中には歯髄があり、そこには多くの神経、血管が走行しています。
ここに炎症性の痛みが生じる原因としては、むし歯が歯髄に達した場合や歯の破折があり、さらに咬合力や外傷が加わることにより硬い組織の欠損がないにもかかわらず痛みが生じることもあります。
歯髄の病気に伴う痛みは、ズキズキする大変強力な痛みです。
そして温度変化や甘味食物、さらにむし歯部位への加圧によって増悪します。
一旦痛みが増強されると数十分間は継続します。象牙質の痛みと同様に、患者さんが痛む場所を明確に示すのは困難です。
痛みは耳、頭、頬などに広がります。この広がりは痛みの強度が増すと,さらにその傾向が強くなります。
痛みの訴えは多様です。持続性の鈍い痛みは周期的に変化し、さらに自発的にあるいは外からの刺激が加わることで悪化します。
患者さんは痛みによって目を覚ますことも稀ではありません。
この歯髄の炎症に伴う痛みは、数週間や数ヶ月といった長期間継続するものではなく、数時間から数日間で自然と治まります。
診断は、症状についての問診や、視診、触診、打診、歯の動揺の検査、レントゲン撮影などの一般的な検査に加えて、温度診(冷たい物や熱いものを歯にあてる)、電気診(微量の電流を歯にあてて反応をみる)などを行い、歯髄の生死を判定します。
治療は、歯髄を残せると判断された場合に歯髄の鎮痛消炎法、すなわち、虫歯がある場合はその部分を削り、薬剤をつめて歯髄に加わる刺激から保護し、仮の詰め物で歯を覆います。
1~6ヶ月様子をみて症状が落ち着いた場合は、被せ物や詰め物を入れることができ、再び歯の機能を取り戻すことができます。
炎症が強くみられ、歯髄を残すことができない場合には、抜髄が行われます。 歯や詰め物などを削り、歯髄を取り除いて清掃、洗浄、消毒を行います。
根管治療によって痛みや炎症などが治まったら、根管に薬剤を詰めて被せ物や詰め物を入れることができ、再び歯の機能を取り戻すことができます。