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HISA DENTALCLINIC
DIRECTOR’s BLOG

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睡眠歯科医学会大会 基礎講座に参加して 2.口腔内治療装置

歯科臨床
次は、鱒見先生の講演です。 歯科医院にOA(口腔内装置)の患者様が来院したら、まず医科からの紹介状があることを確認し、もしなければ医科でPSG検査を受けてもらう必要があるそうです。 そして、OAを製作する前に、顎関節、カリエス、ペリオなどの検査を優先的に行い、その後下顎前方移動量の計測を行うそうです。 この際に、歯科治療が必要ならば歯科治療を優先するということでした。 SASの治療法には、大きく3つに大別できます。 ①nCPAPはマスクを介して、閉塞した気道に陽圧をかけ、気道を開存、維持する方法です。 ②OA装置は口腔内に装着して、上気道を広げる装置です。 ③小児は扁桃腺摘出などの耳鼻咽喉科的手術があるそうです。 内科からの紹介状を持参した睡眠時無呼吸症候群の患者様が来院したら、まずAHI(1時間当たりの無呼吸数と低呼吸数の和)の数値を確認するそうです。 たとえばOA保険適応基準のAHI<20(軽度)であることを確認する。あるいは、AHI≧20以上であってもnCPAPの使用が難しい場合にOAの選択ができるそうです。 治療法の選択として、40歳以下の場合で、AHI<20では通常、経過観察で、AHI≧20では原則nCPAPで、40歳以上の場合で、AHI<20ではOA、AHI≧20では第一選択nCPAP、第二選択原則OAということでした。 そして、OA適用に関する注意点として、術前に必ず患者にPSG検査を行わせること、すべての治療オプションの説明をすること、医科からOAが最適の治療法と判断されていること、TMJやペリオに問題がないこと、術後定期的にTMJや咬合の検査を行うことを話されました。 特に、OAの使用で、毎日朝起きたとき下顎頭の位置が変化し、咬合が変化しているので、5から10分かけて咬合を戻すことが重要という話をされました。 また、OA装着前後で側面セファロを撮影し、確かに気道の狭窄が改善されていることもを確認する必要があるそうです。 また、OAの前方移動距離はジョージゲージを使用し、50~80%にするようにということでした。 ある程度の前方移動量になると気道の広がりは変わらないということでした。また、各種OAを34種紹介されました。 最後に、最も大切なことは、定期的診査を行う必要があるということでした。